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「行っちゃ嫌だ・・・」
大介のこの台詞は辛かったですね。
あの時彼を産んだ母が、なつみの母がなつみにそうしたように
「どれだけ離れていても愛している」と言っていれば、
彼はこんなにつらい思いをすることはなかったのかもしれませんが・・・
それを理解するに、どちらにせよ大介は幼すぎたのだと思います。
大介はこの話、通じてみらいと同じ気持ちになっていたのだと思います。
るり子は可哀相ですが・・・
るり子となつみは、電話ができます。手紙も書けます。
幼くて手段を持つことの出来ない、
ただ「行かないで」と泣き続けるしかできない子よりも。
なつみはこういう手段に加え、今回の経験から
「離れてもわが子を愛せる親の気持ち」を
理解できているからこそ、今こうして日本に残る形を選べた・・・
と、今では思います。

けれども、なつみにこれから待ち続けるのは修羅の道。
「みらいを隠そうとするたびに危険が起こる」というのは
ある意味最終回への伏線だったのかもしれません。
なつみとみらい、たった二人をその荒野に放り出すような決断は
知っている大人であれば当然止めることでしょう。
いづみがまるで悪人のように描かれてしまっていますが、
彼女は一番近い大人としてそう忠告したのでしょう・・・
当時は「シングルマザー」に対する理解すら足りなかった時代で、
今ですらそういう立場の人はかなり苦しいのですから、
まだ10歳のなつみをその環境に放り込むことは・・・
・・・大人の世界を知らなくは無い20歳のいづみであれば、
きっと止めるであろうと思います。
ただ、事実説明などから逃げてしまうという点では
彼女はまだ心の弱い人、みたいに描かれています・・・
その克服が今後描かれるということでも、
ある意味伏線のようなものなのかもしれません。


大介がなつみに「みらいのために残れ」と言ったのは
みらいに自分を投影し、またどことなく実母と雰囲気の似た
(黒髪ストレートで雰囲気似てますよね)
惹かれているなつみが自分を置いていってしまうことへの
感情論であり、また子供ゆえに言えることでもあります。
もし仮に彼がそう言うだけで終わってしまっていれば、
それはただの綺麗ごとにすぎず、大介はなつみの人生で
喧嘩友達程度のサブレギュラーで終わっていたでしょう。
共に荒野へと踏み出し、二人を守る道を選ぶ。
ある意味「父親」の比喩とも呼べる形を選ぶ。
そのことも、やっぱり最終回前のあのやりとりの伏線と呼んでも
いいのかもしれませんね。


今回の話は「今までのまとめ」と「今後への伏線」を
描きあげた、いい中盤の山場だなと思います。


何だもうこの批評家のような書き方・・・(汗)



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